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ネガティブ
「よしよし、由宇。苦しいな?いま楽になるようにしよう。周防、由宇の手を…」
「ひ…っ」
周防は由宇の動きを封じ、瀬谷は吸引チューブを手にした
「い…っや…ら」
「やけに怯えるな…どうした?」
瀬谷は不思議そうに声をかけながらも吸う格好に入った。
「口の中のはある程度とれたんやけど…まだゴロゴロしとるで吸ったりたいですよね、先生」
「そうなんだが…」
瀬谷はチューブを片付け、吸引のスイッチを切った。
「?」
涙ぐみながらその様子を由宇は眺め、首を傾げた
「すわ…ない?」
「まずは煙を吸ってみようか?由宇。それならできるね?」
「うん」
「じゃあ支度しますわ」
周防は由宇の手を離し支度を始めた。
「これで自己喀出できればええんやけど、、。準備できました」
由宇の酸素マスクに機械を取り付け、煙を流すと周防は由宇の前髪に触れた
「伸びたなぁ由宇くん」
「もうすぐ2ヶ月だからね。誕生日までには帰してあげたかったが…ちょっと厳しそうだな」
「誕生日近いんや」
「ああ。10月だったな?由宇」
「…ん」
瀬谷から出た悲しい言葉に由宇は、静かに頷き唇を弱く噛んだ
今年中に退院できんのかな?俺…。無理だよな
病院で年越し?
まさか…な?
由宇は体調不良のせいかネガティブな感情で押しつぶされそうになっていた
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