「臣、いいかい？排尿障害というものが今君の体におきてる」 「え？」 「おしっこがうまく出せとーへんちゅうことや」 理解できていない雰囲気の臣に周防は説明をした。 「うん」 「お腹の中におしっこが溜まったままになっているから今から処置をするよ。怖ければ周防の手を握っていなさい」 「な…なんばすると？」 「導尿といってね、おしっこの穴に管を通しておしっこが出るのを助けるんだ」 「…」 臣の顔は青ざめた。 「大丈夫やで。由宇くんに入っとるのよりずっと小さいやつやし」 怖がる臣の右手を優しく握り周防は励ました。 「周防さん…痛い？」 「うん。ごめんけど痛い思うわ」 「怖か…」 瀬谷は2人が話しているうちに導尿の支度をし、消毒を手にした。 「臣？危ないから手を出してはいけないよ」 「痛く…しないで欲しか」 「努力するよ」 「臣くん、暴れんといてな？暴れよったら両手押さえなあかんで。押さえるん周防さん悲しいで頼むで？」 「う…ん…っはぅ…」 一度目の消毒が始まった。 臣の体が小刻みに震える 「あと2回だよ、臣」 「…ん…なんか変な感触ばい」 「最後、ちょっと奥消毒するからびっくりしないで」 「…んんぅ…せんせ、それ痛い…」 「ごめんごめん。消毒おしまい。そうしたら管を入れるよ。ゆっくり息を吐いて」 「…はー…ーんん！？っい…った」 チカっとする痛みに臣は足を動かした 「臣、足動かさない…っ」 「臣くん、お股パカンって楽にしとり」 「やぁあっ」 痛い…こんなに痛かもんとか聞いてなか！ 「臣くん痛いな…でもちょっと我慢な？由宇くん起きてまう」 「由宇…？」 臣は視線を由宇に向け、気持ち良さそうに眠る由宇の顔を見て左手で口を塞いだ 「えらいな臣くん」 「…っい…っうー」 「うん…たくさん出てきたね。少しお腹を押すよ」 「ん…っ」 チョロロ… 音が恥ずかしか… もう…終わって… 「よし、抜くよ。息をもう一度ゆっくり吐いて」 「…はー…ーん、ーんんっぅ…ぁ」 抜かれていく痛みに臣は涙を流し頬を濡らしたが、由宇のために声を出すのを堪えた。