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ぎゅってしたい

「由宇?」 赤い顔をしながらあさっての方向を見ている由宇を臣は心配そうに見つめた。 どこか辛かったりするとやろか? 熱がただでさえあるのに上がったとか? 心配… 見つめられているその視線に気づき由宇は、臣と目を合わせた。しかし、目が泳ぐ… 気まずい、、 「あ…えと…なんでもない」 ヤバっ…坐薬挿れられてなんだか気持ちよくなっちゃったなんて口が裂けても言えない…っ 恥ずかしすぎだろ 「どこか痛かったりすると?」 「違…もう痛いこと終わったし」 「お熱、辛い?」 「今朝はそうでもない」 「なら寂しかと?」 「そ…それはあるかも」 うん。確かに言われれば寂しい… 誰かに寄りかかりたい気分。もしくは、ぎゅってしたい。 でも… 「酸素ば無ければぎゅってしてあげるのに。こんなに近いのになんだか遠かね」 「うん。臣さんきゅ。俺もぎゅってしたいから嬉しい。でも今は無理だから気持ちだけもらう」 「もう少しよくなったらいっぱいぎゅっとしてあげるけん。お互いがんばろ」 「ん」 「朝やね、由宇」 「うん。おはよう」 「おはよう」 すっかり明るくなった空を見て臣と由宇はにこやかに笑い朝のあいさつをしあった。

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