276 / 1211
微笑ましいけど、、
「あー…悪い子発見」
奈南は臣の観察に来て、見えた光景に呟いた。
「ん〜微笑ましいけど、、よろしくないな」
動くのは看護師と…って言われたはずなのにな
2人仲良くお昼寝してるし
見たところケガはしてなさそうだけど…
どうしたもんか…
奈南は少し考え、ステーションに戻り
「宵先輩」
「どうした?」
「臣くん、自分で歩いちゃってる」
「え…転倒は…っ」
「していないと思う。それよりなかなか微笑ましいことになっちゃってて」
「?」
・
・
「なるほど…これは確かに微笑ましいね。けど、抜管後24時間は要注意だからバイタル取らなきゃ」
「ですよねー。ただ、これ…ぼくが起こすと軽ーくパニック起こしません?さっき注射した犯人だし」
「それは確かに?仕方ないな、、僕が取ります」
「さすが!宵先輩頼りになる。じゃ、お願いします」
奈南は真尾を残し、ステーションへと戻った。
「もしもし臣くーん。寝てたとこごめんなさい。お腹の音、聞かせてね」
「んーぅ?よい…ちゃ?」
「そうだよ。痛いとこない?」
「なかよ」
「由宇くんとこ潜りこんじゃったの?」
「うん」
「そっか。ひとりでまだ動いちゃだめだよ?でも動こうとしたのはえらかったね」
「ごめんなさい」
「由宇くんの隣落ち着く?」
「うん」
「だね。2人ともモニター見るかぎり乱れてないしリラックスしてるんだね」
「このまま一緒。だめ?」
「ごめんね。由宇くん起きたら自分のベッドに戻ろうね」
「うー…一緒がよかもん」
「そうかぁ、困りましたねぇ。じゃあ由宇くんの処置とかが始まったら戻ってくれるかな?」
「分かった。約束するたい」
「ん。いい子」
真尾は、臣の頭に手を置き撫でた
「また先生が様子見にくるからそれまでゆっくり休んで」
「はーい」
臣は許可を得て嬉しくて笑い、由宇にへばりついて再び目を閉じた
ともだちにシェアしよう!