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研修医 佐渡2

「周防さんちなみにこの子は?」 「臣くんやで。イレウスで要観察やったでここにいてるんやけど、昨日抜いたとこやで今晩は様子みて明日には元の部屋に帰るんちゃうかな?」 「えっっ」 臣は周防の言葉に驚き、首を振った 「いや!俺ここにおるとよ」 「由宇が心配かい?」 「瀬谷先生…うん。そばにいたかよ、俺」 「気持ちは分かるが眠らせているから観察の回数が増える。出入りも多くなるから臣が休まらなくなる。それで臣が体調を崩したら由宇が起きたときどう思うかな?」 「う…でも」 「遊びに来る分にはいい。言うことを聞けるね?」 「分かった」 「うん、いい子だ」 瀬谷は臣の肩に手を置いた。 「臣、ベッドに戻れるかな?由宇の診察が終わったら臣のとこにも行くから待っていてほしい」 「うん」 臣がベッドに戻ると周防は頭を下げてリカバリールームから退室し、瀬谷はカーテンをかけ由宇の病衣を開き由宇の聴診をした。 「佐渡くん、きみも聞いてみて」 「はい…えと…右の肺…ですかね?」 「そう。数日前嘔吐をして誤嚥からの肺炎だ」 「はい」 「尿管カテーテル内は…うん特に問題なさそうだ。そのまま左を向けて、足を曲げさせてくれるかい?」 「はい」 「佐渡くん直腸診は?」 「肛門科で実習はしました。するんですか?」 「前立腺肥大がね…あるんだよ」 ポケットから潤滑ゼリーを出すと瀬谷は指に塗り由宇のナカに指を挿入していった 「由宇、ごめんね」 「なんでポケットから…」 「ここの必需品でね」 「…っぅ」 眠る由宇が小さく声をあげた。 「先生、由宇くんが…」 「痛いかい?由宇…後少しがんばれ。マッサージがあまりできていないから良くはなっていないな。あまり深刻なサイズじゃないんだが、これのせいと事故での損傷で排尿障害が起きていてね」 「マッサージ進んでいないんですか?」 「痛みが強くてね。起きていると無理だったろうが…佐渡くん、触ってみて」 「え…いいんでしょうか?」 「勉強させてもらいなさい。はい、ゼリーを」 「分かりました。えと…由宇くん。痛かったらごめんね」 佐渡はゼリーを指に乗せてもらい、由宇のナカに指を侵入させた。 「抵抗が…」 「痛いんだろうね…でも、もう少し奥まで…そうそこで指を曲げて」 「あ…これ、ですね」 「…っっ」 「痛いね由宇くん。すまないもう終わるよ、ありがとう」 佐渡は指を抜くと由宇の病衣を整え、由宇の顔を見ると、目を閉じたままの由宇の目の端から涙が一筋こぼれていた 「…泣いて…ますね」 「だね。よく頑張ったね、由宇」 瀬谷は由宇の涙を拭い、カーテンを開けた

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