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まーちゃん 耐える
「真白、脅すわけじゃないがここに刺すと痛いからな?頑張れ」
祖父江は左手で真白の手を握りベッドに押しつけるようにして拘束し、刺す場所の消毒をした
「痛い…の?しーちゃん…」
「大丈夫。大丈夫だから。まーちゃん痛かったら俺の手をぎゅってしてくれていいからさ」
「う…うん」
「真白、ごめん。チクっとするぞ」
「い゛った…ゃあっっ」
目に涙を溜め、真白はプルプルと体を震わせ、牟呂の手を強く握り耐えた。
「よーし…入った。よく耐えた真白」
「まだ痛いよ…」
「そうだよね。針が大きいから違和感あるよね?まーちゃん、久々に…」
真尾はポケットから油性ペンを取り出し、真白の手首の上にチューブをまとめるために貼られた透明フィルムにうさぎの絵を描き、真白の足から降りた
「はいうさちゃん完成」
「好きだな真尾、そういうの。たしか小児科時代に量産してたろ?」
「ですね。まーちゃんだけじゃなくみんなこういうの好きでしたから。まーちゃん、いい子に耐えれたね?輸血終わるまで牟呂がついててくれるから頑張ろうね?」
「うん。頑張る」
「牟呂、5分15分以降30分おきにバイタルとって異常があればナースコールか電話を」
「分かりました」
祖父江と真尾が部屋からいなくなると、牟呂は真白をきつく抱きしめた
「泣かなかったじゃん?というよりあんまり泣かないよね?まーちゃん」
「まーちゃんだって泣くときは泣くよ」
「今日は泣くときじゃなかった…と?」
「うん」
「頑張ってるね」
牟呂は一回目のバイタルをとり、真白を労い続けた
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