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宵の提案
「何をする気だ?宵」
「見ず知らずのカップルといたしてもそれなりに興奮しますけど、見知った相手なら?」
「まあ気分は変わるだろうな」
「そう。実験結果によっては臣くんと由宇くんを同時に治療して見せあえば相乗効果が産まれるのでは?」
「なるほど。一理あるな」
「ね…ねぇ…ちょっと…なんか、おかしな流れになってへん?てか、師長…どういう発想なん?それ」
「こうなると止まらないんだよ、宵は。結婚して数年封印していたが最近、封印を解いて欲が止まらないようだ」
「どういう…はぅー」
真尾は、周防の足を持ちぐりんとナカにしこまれている道具を周防から抜いた
「本当はここでハメられてるのを見てみたい気も、するけど…それはまたのお楽しみということで」
「なっ平気なのかよ?先生が自分以外とシテんの見るの」
「どうしてそう思う?僕の封印が解けるまでの間、実継さんはカフェでお楽しみだったんでしょうし何よりあの人の自由でしょう?」
「なんで…結婚」
「実継さんがしろっていうから。もちろん奥さんは奥さんで愛してますよ?」
「え?なんなん…それ。奥さん可哀想やな」
「実継さんの遠縁ですから」
「遠縁」
「母方のはとこでしたっけ?」
「そ」
「なんか、頭痛なってきたわ」
想像もつかない人間関係に周防は頭を抱えた
「てか、そういうのって俺なんかにバラしてよかったん?」
「あんまりよくないですね、先生の立場がありますし」
「まあこれも何かの縁だ。受け入れろ。ところで、臣のことはもう気がすんだか?」
「え…あ……」
すっかり忘れてたで、、
「ただイタズラに辱めたわけじゃないのは理解できたか?」
「えと…はい」
「ならいい。行ってよし」
祖父江は出口を指し示し、周防は衣服を整えた
「あの…じゃ、あんまり患者さん泣かさんといてくださいね?本当はこれ言いたかっただけなんやから」
「分かった。善処しよう」
「周防、明日終業後に牟呂と職員通用口に」
「え…師長…それって」
「予定があった?」
「あ、いや…デートはすると思うけど特に予定は」
「じゃあ問題ないね」
ニヤリと笑い真尾は手を振った
「残務、しっかりね。また申し送りで」
「えと、はい…失礼しました」
周防はぐいぐい進む話についていけず、流された
明日…なにする気やねんーっ
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