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水族館でーとの2人
「実継さん見て見てー」
大きな水槽を優雅に泳ぐイルカの下を真尾はニコニコの笑顔で見上げ、祖父江を見つめた
イルカより宵に目がついいってしまう…10年以上経っても変わらずかわいい
祖父江はイルカと真尾を写真におさめ、幸せそうに笑った
「宵、あっちの水槽はベルーガがいるぞ。見るか?」
「うんっ」
手を繋ぎ2人は仲睦まじくデートを楽しんだ
あっという間に時は流れ、イルカショーを楽しんでいると疲れたのか真尾が祖父江に寄りかかった
「どうした?疲れたか?」
「かもです…」
なんだろ…おかしい……
でも、心配させたくないし…とりあえずトイレに、、
「実継さん、お手洗いいいです?」
「ああ、帰りがまた少しあるから帰る前に行くか」
トイレに行き用を足しているとやはり感じる違和感
思わず顔が歪む…
これ、まずいやつかも
真尾は平静を装い、笑顔のまま水族館を後にし車に乗り込んだ
乗り込むと祖父江がぐっと顔を近づけ口付けをしてきて真尾は驚いて目を見開き
「びっくりした」
「ずっとしたかった。着くまで我慢してたんだが…それより、宵?なんか顔色が…」
「気のせいでは?ちょっと疲れちゃいました」
「そうか…それならいいが…」
「すみません、ご心配を」
「いや気にするな。けど、もし調子が悪くなるようなら早めに言ってくれるか?」
「はい。あのごめんなさい、ちょっと寝ても?」
「いいよ。着いたら起こす」
祖父江は少し真尾の様子に引っかかりを感じたが車を走らせ家路へと急いだ
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