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一度着いた火 2

ステーションに着いた奈南は、祖父江の携帯に電話をかけた。 〝どうした?〝 「えと、すみません…先生…」 〝は?〝 「その…実は先刻、宵先輩が仙痛発作起こして坐薬挿したんです」 〝うん、それで?〝 「言いにくいんですけど…つい、悪戯心で前立腺刺激したらイかせてしまって、それで先輩がおかしくなっちゃって…どうしたら…っ」 〝どうしたら…ってアレの火ぃ着けたのおまえだろ?消火しろ〝 「え…」 〝え?って責任持てないのになんでイタズラするんだ?〝 「えと先輩もまったく同じこと言ってますけどお2人恋人なんですよね?その…浮気しろってことです?」 〝なんでそうなる?〝 「いや、だって先輩は抱けって言ってるんですよ!祖父江先生っ」 〝なら抱いてやればいいだろう〝 「ちょ、あなた!恋人が他人と寝て平気なんですか?」 〝んな訳ないだろうが。俺の見てる前でなら何人も絡ませてきてはいるが、元妻は別として見てない所でさせたことはないし、そんなふうにも仕込んでない〝 「何人も絡ませて…って何それ。いろいろ気になりますけどひとまずそれは置いておいて…先生、戻ってきて宵先輩鎮めてくれないんですか?」 〝自分で蒔いた種だろ?自分でなんとかしな〝 「いや、そうですけど…っ。先生が戻ってきてくれればいい話であって!」 〝宵は言いだしたらきかないだろうが。俺が駆けつけたところで宵は満足しない〝 「どういう意味です?」 〝おまえに抱かれたがってるんだから俺が抱きにいってもその欲求が満たされてないだろうが〝 「そんな…。それって性的逸脱行為じゃ」 〝然るべきところで診察を受ければそう言われるだろうな。おまえがなんとかしてやらなきゃ宵は辛いままだぞ。腹、くくれ〝 「わ…分かりました。その…先輩って退院したらお仕置きされちゃうんでしょうか?」 〝気になるのか?〝 「そ、そりゃ気になります。ひどいことしないであげてほしいです」 〝お仕置きはするが、ひどいことはしない。気になるならうちに来い。見せてやる〝 「っな…正気ですか?先生も性に対して何か歪んでません?」 〝そうかもな?〝 「うー…と、とにかく報告はしましたから!」 〝了解。じゃあまた、明日な〝 とんでもないことになってしまった…

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