385 / 1209

臣くんも!?

「雅宗!とりあえず、まーちゃんの部屋と臣くんの部屋が怪しいからそこから行くよ」 「分かった!どっちかの部屋にいてるとええけど」 普段走らない廊下を走ってまーちゃんの部屋に行くと、折り紙で紙飛行機を飛ばして部屋中を飛行機まみれにして遊ぶまーちゃんが不思議そうに周防と牟呂を見、 紙飛行機だらけの部屋に2人は驚き 「のぁっ!なんちゅーことになっとるんっ」 「まーちゃん!!お部屋ひどいよっ」 2人に怒鳴られて真白はベソをかき 「やぁあん、なんでこの時間に来るの?怒らないでー」 「あ、いやいや…いまそんな場合ちゃうねん。あんなまーちゃん?由宇くん見とーへん?」 「見てないよ?」 「もしかして…クローゼットにいないよね?」 「ええ…いたらまーちゃん怖い」 (これでおったらまーちゃん、えらい策士やけど…) クローゼットを周防は開け 「おらん。おるわけないかぁ…。どこに行ってもうてん」 「ゆっくんいないの?」 「んー…ちょっと見当たらなくなっちゃってね?でも、大丈夫だよ。まーちゃん疑ってごめんね?お部屋は後で一緒にお片付けしようね」 「お片付け、まーちゃんひとりでできるよ。しょっちゅうやってるから」 「え?そうなの?」 「先輩っ、まーちゃんとのおしゃべりはまた後!次、探しに行こか」 「分かった。またね、まーちゃん」 「バイバイー」 真白の部屋を出て、臣の部屋を訪れると2人は絶句した。 「臣くんも消えとるー」 「そこのトイレとかデイルームは?」 「ヤバいってこれ!!」 「ステーションいったん戻ろう」 走りながら祖父江に牟呂が電話をかけると 〝何があった!?もぬけの殻になってる゛ 「エスケープされた可能性が高いです…っ。いま瀬谷先生…」 〝もう瀬谷はいるよ。由宇の血ガス採取難航して臣のエコーが遅れる可能性あったから一緒に来たら…なんてザマだ〝 〝実継、そう怒らない。怒っても解決しないんじゃないかい〝 〝あ゛?おまえは悠長すぎだっ。と言うか仕事中に名前で呼ぶなっ!朱雀っっ。由宇が急変したらどーする気だっ!」 ツーツーツー 「え?切れた…」 「なんなん?電話切られたん?」 「それもだけど、祖父江先生が切れてる」 「え?マジ…」 2人は唇をひきつらせながらステーションを目指した。

ともだちにシェアしよう!