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コール解除ー臣、お仕置きされる
瀬谷が由宇を抱き、祖父江に手を繋がれながらとぼとぼと半泣きしながら臣が歩いて病棟へ帰ってきた。
抱き抱えられた由宇はベッドに寝かされると下半身をあらわにされ、瀬谷に両手を掴まれた
「血ガスセットくれ」
祖父江は牟呂に指示するとセットを受け取った。
「リザーバマスクで酸素10ℓ開始。点滴再留置するから用意を」
瀬谷は由宇の表情を見ながら指示を飛ばし、
その間に祖父江は由宇の足の付け根の血管を探し消毒をすると
「由宇、痛いぞ。動くな」
「っん…ゃっ…い…っ」
痛がり身をよじる由宇の足を固定しながら血を採取し、止血を始めると検体を牟呂に渡し
「大至急で検査部に出せ」
「分かりました!」
一連の光景を見て、臣はうろたえながら場を去ろうとし
「臣っっ、逃げるなっ見てなさい!」
「ひぃ…っわ。わかった」
祖父江の剣幕に臣は震え、由宇を見守った
それを瀬谷が見て臣の肩を叩き
「酸素が必要なのに酸素が無い状態で小1時間きみたちは消えていた。それがどれだけ危ないことだったか分かるかい?」
「こんなこと…なると思わなかったけん」
「祖父江、止血変わる。直接指導したいだろう?」
祖父江はひと息つき
「とりあえず、由宇はあとは様子見だな…spo2が上がってくるといいが…。さて、臣」
祖父江は臣にツカツカと歩みより、臣の肘を掴み引き寄せながら椅子に座り、臣をうつぶせにして腿の上に乗せると病衣のズボンを下げおしりを丸出しにすると勢いよく手を振り上げ臣のおしりを打った
「ひゃあっっ」
「せ、先生?おしりぺんぺんって…」
周防が目を点にして見ている間も、おしりを打つ手を止めず
「っい…ぁうっ…せん…せぇっ…ごめんな…さっ。痛いよ…や…やぁっ許して」
「瀬谷先生、止めんのです?」
「彼は止められないよ。彼がしてなければ俺がしているだろうしね」
「でも…っ、師長、師長もただぼけっと見とらんと」
「見るのも僕らの責任。辛いけどそれだけのことをしたんだから」
「なんで、臣くんだけ…」
「いや、見つけた時由宇に俺は平手打ちしてるよ。由宇は由宇ですでに身をもってやらなきゃよかったと思っているだろうね。きちんとお仕置きが受けれるまで回復したら彼ももちろんその罪を償ってもらうよ?さすがに俺も祖父江もいまの由宇にはこれ以上お仕置きできないからね」
医師2人の怖い顔に周防は息を飲み、事の重大さを痛感した。
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