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宵さん、ぷりぷり(怒)

由宇と臣の脱走から数日が経ち、 なんとか真尾が性欲に負けることなく、膀胱カテーテル抜管の日が来た。 「無事、石が出てよかったな?今日管を抜いて排尿の確認できたら明日退院できるから抜くの頑張ろうな?宵」 「うぅ…」 祖父江の言葉を聞き、真尾はおびえ 「どうした?嬉しくないのか?」 「抜くのも、痛い…じゃないですか」 「洗浄も嫌がったみたいだし、ここの患者なみ…というかそれ以上に甘えただな?宵」 「だって…」 「魔王が聞いてあきれるぞ?」 「魔王にだって苦手なものはありますっ!」 「そんな声を張り上げなくても…まあいい。暴れられると困るからナースを呼んだが牟呂ならいいだろう?」 「う…うん。でも、痛くしないで…実継さん」 「分かった。牟呂、宵の両手を掴んで」 「はい。宵さんばんざーい」 「雫っ子ども扱いしないでください」 「え?だって宵さん、子どもみたいですもん。これで十分ですって」 「違いないな。雫に賛成…じゃ、ゆっくり抜いていくな」 「2人ともひどっ…ん…ぅ…い゛…たい…です…っ」 「あと少し」 「っんぅ!ぁあ」 抜けていく感覚に真尾は身を捩り、涙を浮かべ 「はい、抜けた。宵、泣いちゃうのか?」 「泣いちゃいそうですね」 「うぅ…っ見ないでっ」 大粒の涙をこぼし真尾は暴れ、祖父江を蹴ろうとした 「あ、ちょ…こら、宵」 すんでのところで祖父江は避け、苦笑を浮かべ 「だから縛らないと危険なんだよ、おまえは」 「うるさいですっ。縛りたいだけでしょ!」 「暴れなきゃ縛る必要無いだろう」 「すぐ縛るのは誰!」 痴話喧嘩を始めた2人を交互に牟呂は見て 「ええと…俺、邪魔みたいなんで消えます」 「「なんで止めないっ」」 「何もハモらくても…そういうプレイかと、、」 「プレイじゃないです!雫は今度、お留守番。雅宗が犯されてるの想像してモンモンとしていればいいっ。この間の脱走の時に僕に報告しなかった罰!」 「はい?どういう?」 「ははっはは」 祖父江は笑いだし 「お留守番が罰か?宵らしい。我慢、辛いもんな?分かった。その日は雅宗だけさらって帰るとするか」 「そうしてください!雫、替えの病衣ちょうだい。後はやれます」 「え?でも…点滴が」 「看護師なんだから大丈夫です。ほら、残務処理に行くっ」 「介助したほうが早いし安全…」 ぽんと祖父江が牟呂の肩を叩き 「1回怒り出したら聞く耳持てない子だから、言う通りにした方がいい」 「わ、分かりました。えと…じゃあ、また夕方の検温で。失礼します」 「宵、ちゃんとおしっこ出して明日帰ろうな?またな」 「……」 真尾は2人を無視して着替えを始めた

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