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お勉強
「えと…ここをこうやればいい?」
由宇は鉛筆を、左右に揺りながら真尾に尋ねた。
「違う違う。これはこの公式をここにあてはめて…」
「う。なんか…自信なくなってきた。たぶん、昨日、大雅さんに冗談で言ったつもりだったけどマジに俺って浪人するかも、、」
「大丈夫です。ほら、次の問題解きましょう?」
「由宇、無理ばしちゃいかんとよ?まだお熱やけん心配」
「ありがと。あとちょっとだけ」
コンコンー
「由宇、ちょっといいかい?」
「え?ちょっとやだ。なんか用?」
「つれないね、由宇。佐渡くんの研修終わったら、医学生くんなんだけど1人くるからよろしく頼むね」
「う…研修医の次は医学生?モルモットじゃないよ?俺」
「知ってるよ、由宇はモルモットよりかわいい」
かわいいと言われて由宇は照れて耳を赤くし
「かわいい…とか。反応に困る」
「あー由宇、照れとるとね?かわいいかぁ」
「お、臣まで!」
「かわいいって言われて喜ぶ歳じゃないですよね?由宇くんは。素敵だねとか。かっこいいねとかのがまだいいんじゃないかな?ね?由宇くん」
「うー…分かんないし、そんなん。もう、勉強の邪魔!」
「ごめんごめん。とにかく伝えたからね?由宇。優秀だけどなかなか気難しい学生さんだからびっくりしないように」
「はいはい」
「最近冷たいな、由宇。ついこの間までは先生ーって甘えてきてたのに。逆に嫌ってたはずの祖父江に懐いてないかい?」
「懐いて…ないこともないけど別に臣みたいに祖父江先生好き〜ってわけじゃ…ただ寝心地いいし落ち着く…って言うか…。俺は瀬谷先生のが好きだし尊敬してる。先生みたいな医者になりたい」
「そうか、ありがとう。由宇が医者になるのを待ってるよ。じゃあ、また」
瀬谷が退室すると由宇は鉛筆を持ち直し、次の問題へと取り掛かった
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