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由宇、尿路感染 3 (直腸診)

呼ばれた祖父江は瀬谷と見合い話し合っていた。 「とりあえず前立腺の診察はしたい…と」 「そう。頼めるかい?で、管も交換しようと思う。洗浄したけど戻りがいまいちだ」 「交換については分かったが、前立腺はそっちのが専門だろ?」 「きみのがうまいし、指が細いからね。由宇が泣くの目に見えてるし」 「でも、まだおまえ一度も由宇の直腸診したことないんじゃ?仕事中ではあるけど、朱雀さぁ…患者に泣かれるのいやなの自分だけじゃないよ?俺だって鬼だのなんだの言われてるけど、傷つくんだからな。ってことでやれ」 「それは…分かってる。でも…」 「でも…じゃない。おまえは局長だろ?ちゃんと患者の状態全部把握しろ」 「そう…だね。分かった。臣、すまないが周防と部屋に帰ってくれるかい?由宇の診察をしたいんだけどちょっと暴れる可能性があるから」 「だったらなおのこと側にいたかよ!」 「んー…臣くん、気持ちは分かるけどむーちゃんと帰ろな?臣くん送ったら手、入ります?」 「いや。祖父江がいるから問題ない」 「分かりました。また何かあったら連絡ください」 「頼むよ」 側にいたがる臣をなだめながら周防が連れ出すと、瀬谷と祖父江は支度を始め 由宇に挿れられていたおしっこの管を抜き去り 由宇が身軽になると祖父江はベッドの上に乗り、不安がる由宇の背を後ろから抱きしめた 「大丈夫だ」 「大丈夫くない…怖い。祖父江先生で痛いんだよ?瀬谷先生のが指太いから痛くないわけない」 「大丈夫、落ち着け。ほら、俺にもたれて…手で足開いて、パカン」 「やだ…っ自分でこんな格好」 「分かった。じゃあ俺が足もつから」 幼児をおしっこさせるようなポーズを由宇にとらせ、由宇が腕に腕を絡ませてくると祖父江は待機した。

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