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叶えてあげたい
どうしたもんか…
まさか、ベッドをくっつけたいと言い出すとはな
祖父江はひとり思案し、悩んでいた。
コンコンーガラっー
「大丈夫です?臣くん」
「宵。ああとりあえず落ち着いたな。臣、夜間が心配だからリカバリーに運ぼうと思うが」
「賛成です」
「ただ困ったことに…」
「ん?」
「由宇のベッドとくっつけろって臣が」
「えーと…それってどうなんでしょう」
「移すような感染症では無いからやれないこともないが…前例がな」
「動線考えると70cmは間隔欲しいですよね」
「ああ。だが、希望が叶わないことがストレスになるとな…お互いに心を許してるし精神安定ははかれるだろうが…」
「師長としては悩むとこですが、僕個人の考えは患者さんの希望が第一です。叶えられる希望ならなんとかしましょう?もし、何かあるようなら動かせばいいですし」
「分かった。点滴スタンドいいか?このまま抱っこして連れてく」
「お姫様抱っこ?臣くんいいなぁ」
「はいはい、おまえにもまたしてやる。いまは我慢な?」
「はい。じゃあ、行きましょうか?」
2人は歩き始め
「ああ、ちなみに由宇はいまどうなってる?」
「んー…膀胱留置拒否で格闘中?瀬谷先生が手を焼いてましたよ」
「瀬谷でだめなら…お手上げだな」
「はい。さっき痛いことされたってこともあって、言うこと聞く気まったく無さそうで…もうちょっと時を置いて落ち着いたころならいいかもですけど…何しろ熱で体調悪いからご機嫌ななめで…臣くん見たら気分変わるかもですけどね」
リカバリーへと着くと、由宇の金切り声のような悲鳴が響いていた
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