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ステント?
連れていかれた先の光景を見て由宇は顔を引き攣らせた
「帰る…」
恥ずかしい格好して痛いことした部屋じゃん!絶対やだし
「由宇、すぐ終わる。いい子だから頑張ろう」
「いい子じゃなくていい!もうあの変な椅子には座らないっ」
「怖いなら眠る薬を使おう」
「いやだ!」
言い争いをしていると、術着に着替えた佐渡が中から出てきて
「いつでもやれますけど…それ、無理そうですね」
「鎮静使っていいって言ったんだけど、それも嫌みたいでね」
「前回は尿道麻酔ゼリーのみでいけたんですよね?」
「そう。硬性膀胱鏡でトラウマになっちゃったかな。避けては通れないんだけどね、、困ったよ」
「由宇くん、きみは退院したくないのか?」
「したいよ」
「その管、邪魔じゃない?」
「邪魔…だけど……嫌なものは嫌」
「んー…瀬谷先生、もうちょい話せば理解できそうですけど、今日の今日にステント留置は無理かもしれませんね」
「かといって手術するのものね…。定期的な交換は必要だけど、留置でうまくいけば今月中に退院させてあげられるだろうし…」
「待ちますか?幸いこの部屋、次の予約入ってないですし」
「そうしよう。由宇、怯えなくていい。まずは、先生たちと話をしよう」
「話?」
「由宇に今からやろうとしている処置の内容を説明するから。由宇の心が決まるまで1時間でも2時間でも待つよ」
「それしたら…退院できんの?」
「定期診察や交換は必要だけど、可能だ。経過が良ければ2週間でいける。あとは外来通院に切り替えになる」
うつむく由宇に佐渡は由宇の肩を叩き
「由宇くん、説明聞くだけなら痛くも痒くもない。聞こう。俺も説明の仕方習いたいし」
「分かった。聞く…。でも!無理矢理処置すんのはごめんだからっ」
「分かってるよ、由宇。無理じいはしない」
佐渡は由宇の車椅子を押し部屋の隅の机の横につけ、2つ椅子を用意した。
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