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激痛

「すー…すー…」 「寝て…ますね?」 「緊張の糸が切れたようだね。鎮静が切れたらたぶん痛みで目を覚ますだろうからそのまま寝かせておこう」 「なかなか可愛いらしい寝顔ですね」 「ああ。癒されるね。あ、真尾師長由宇戻すね。いま眠っているが起きたら頼むよ」 「無事に終わったんですか?」 「うん。個人差あるけど痛みが強くでる子もいるから起きてあんまり泣くようなら鎮痛剤使ってあげてくれるかい?」 「分かりました」 「真尾師長、きみ顔色が?調子よくないか?」 「いえ。恥ずかしながら想像したら怖くなっただけです」 臣が寝ている横に瀬谷は寝かせ、布団をかけるとリカバリーから医局へと佐渡とともに向かった ・ ・ 「…〜っ!!」 なに…これ、、いろいろ痛いことあったけどこれが最強かもしんねー なんて表現していいか分かんないけど、とにかく痛いっ 目が覚めた由宇は下半身に感じる激痛に悶えた しばらく耐えたが、耐えきれず隣で臣が寝ているのも構わずに泣き叫んだ 「い゛ったーーいっっ」 声に出したらさらに痛く感じ、由宇は大粒の涙を流し、取り乱した 「あ゛ーーっ」 叫びに飛び起きた臣は我を忘れてる由宇の姿を見て、ナースコールを押し由宇を抱きしめ 「由宇、辛かね。痛い…っちゃけん、泣いとーやね?いま看護師さん呼んだけん。よしよし」 由宇は臣にしがみつき 「ふぇ…っえ…痛い…ぁあ」 「どうしたと?どこ痛かね?」 「分かん…ない…っぁあん」 「可哀想に…よしよし」 「由宇くんっ」 「むーちゃんっ由宇が!」 「痛いんやな?鎮痛剤OK出とるで飲んどこな」 周防は由宇の口に薬を入れ、水を流し入れた。 「う…うぇっ…ごほっ」 「あ、吐く?待って」 ガーグルベースンを慌てて周防はあてがいその中に吐かせた 「経口は無理やな…下からいくか。ちょー待っててや」 「由宇大丈夫?むーちゃん、坐薬挿してくれるけん」 「やだぁ」 「そんだけすでに痛かとやろ?せやけん、坐薬は痛くなかよ!」 「ちっが、う…気持ちよくなっちゃうからやだぁ」 「由宇…こんな時やけど…可愛いか」 真っ赤な顔をして嫌がる由宇を見て臣はデレっとした顔を浮かべた

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