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宵さん、再発 4
うわ…祖父江先生、般若降臨じゃん…怖
俺だったら泣いちゃうって。怖すぎ、、
祖父江の行動に由宇は震え、しばらく呆然としていると祖父江の怒鳴る声が響いて由宇はビクついた
「学生さん!由宇っ」
「…っひ、はいっ」
「ボーとしてないで、瀬谷の横にすぐつく」
「わ、分かりました」
「よっぽどココを押さえたら人間動けれないものだが、万が一…ってことがある。そっちにも気を配って」
「はい」
「おいおい祖父江…あまりビシビシに扱かないでやってくれよ?心を折られると困る」
「分かってる」
「さて、診ていこう」
「う〜…そんなのどうでもいいですーっ」
「ご機嫌ななめだね、真尾くん落ち着こうか?」
「いやぁっ」
「真尾くんエコーは痛くない検査だから大丈夫」
「んーたぶんだけど名前で呼ばないと指示が入らないかもしれん」
「そうかそれじゃ宵くん。すぐ済むから頑張ろう」
「…っ…すぐ?本当ですか?」
「うん。背中にゼリー乗せるよ」
「はい…」
エコーに映る画像を見ると由宇は固まった
うわ…探さなくても分かる白い丸
「瀬谷先生…あの、それが石?」
「そう。そうなんだけど、んー…これは、、困ったなぁ…」
「自然排石は…厳しいな」
「ああ厳しい。膀胱鏡使って砕く。その前に採血と点滴を繋いで、鎮痛剤と鎮静剤いれようか。たぶんさっきの状態だとまともに治療はできなさそうだ。佐久間先生、用意できるかい?」
「用意だけなら…やるのは勘弁してください」
「針は俺が刺すから大丈夫だ」
祖父江は真尾の足から降り、真尾を仰向けに寝かせかえると真尾の頭を撫で
「宵、ちょっと石が育ちすぎてる。痛いな」
「実継さん…怖い…」
「大丈夫だからまずは採血と鎮痛剤の点滴をしよう」
「分かった」
真尾は大人しく採血を受け点滴を繋げられた。
祖父江は頑張った真尾に微笑み
「終わり。注射、頑張ったな?ちょっと別の部屋行くから車椅子乗れるか?宵」
「うん…」
「じゃあ、祖父江。先に内視鏡室に向かうから宵くんを連れてきてくれるかい?」
「分かった」
「佐久間先生付いてきて」
「はい、瀬谷先生」
瀬谷と由宇が部屋からいなくなると祖父江はそっと真尾の唇に口付け
「ご褒美…。つづきは治療頑張ってからな?」
「うん…」
真尾は痛みに襲われてから泣いてるか怒っているかだったがはじめて笑った
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