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宵さん、号泣の治療 5

「痛いかい?まだ痛むとこには到達していないだが…困ったな」 「瀬谷、進められそうか?」 「あ、うん。それは大丈夫だが…佐久間先生、宵くんの反対の手、握って」 「えと…押さえる的な?」 「んー…そうなるかもしれん。いまはそっと握る程度でいい。しかし、暴れるようなら押さえてほしい」 「分かりました。師長さん、こっちの手握るね?頑張れ」 「ゆ…っく…ん…うん」 「祖父江ー、佐久間先生ー。ここから注意で」 「っや!やぁーーっやめてっやだぁー」 「おっと宵。手を出したら危ない」 「さね…つぐ…さんっ…痛いよー」 「よしよし辛いな」 「…っ…ぇっ…う…ぅ」 真尾は股を開いていられず両膝を閉じようとし 「宵くんっ、動かない。背中椅子に付けて、膝離して。祖父江、足開かせて」 「分かった」 「いゃぁーーっもうやだぁ!」 真尾が叫ぶ中、瀬谷は治療を進め 「もう少しだから」 「せたに…せんせぇーっ、もう抜いてください…っ…いたいの耐えれないですー」 「宵くん、辛いね。頑張ってるよ後少し」 「ぁぅー…っ」 「宵、力入れない。息吐いて、俺を見てほら」 「実継さん…無理ー」 「大丈夫ふーって。一緒に」 「ふー…ぅぅ゛ー…」 「上手だ宵くん。抜いていくよ」 「んぅーっ」 「よし抜けたよ」 「…ぅ…ぐす…っ…おしまいですか?降ろしてほしいです」 「後はカテーテルを膀胱に留置しておしまいだよ」 「そんな…いやぁ…挿れたくない…やだ…っひく……ぅ…実継さん助けて」 「宵?カテーテル必要なのは理解できるだろう?」 「…っう…ぅぇ…いやなの。痛いこともうしたくない」 「宵くん、治療をよく頑張った。後これで本当におしまいだから挿れていくよ」 「瀬谷先生ぇ…いやぁ…」 「すぐ済ませるから」 「いっ…痛い…痛いですぅ…も…やぁっっ」 「よしいいよ。留置できた」 「降ろして…降ろしてっ」 「今、椅子を動かすよ」 椅子を元に戻し、ベルトを外されると真尾は祖父江に抱きつき 「っ…えーん…実継さ……怖かった。早くここから出してください…っぅ…ぅ」 子どものように泣きながら祖父江に懇願した

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