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由宇、暴露
「そんなに驚くことなの?俺、もう24歳だよ?相手の1人や2人いるし」
「なんかびっくりです…ね、実継さん?」
「ああ…大人になったな…由宇」
「あれからもう8年じゃん?先生側も師長さん側もどっちも経験したし」
「どっちも…って、おまえ。あんだけ痛がってたのに大丈夫なのか?」
「気になる?」
「そりゃあな」
「治療の効果あって多少のことは大丈夫になったよ。じゃなきゃなんのための治療だよ?ってなるじゃん。ちゃんと気持ちよくしてもらってる。だから、一応お礼言っとく。ありがと」
「いや…うん、良かったな」
「安心して?2人のことは言わないから。あ…でも、臣には言っちゃうかも、、」
「なんだか臣の夢を壊しそうだな」
「臣も大人になったよ?先生に恋人がいてもショック受けないって」
「もしかして由宇くんの相手って臣くん?」
「んー…まぁそんな感じ。でもぶっちゃけ本命は違ったんだよ?なんて言うか昔、俺のこと散々いじって俺を普通の恋愛できなくさせた先生がいるんだけど、風の噂によると子ども授かって結婚しちゃったからさ。医大卒業したら告るつもりだったんだけどなぁ、残念。で、失恋を慰めてくれてるうちに臣とそうなったわけ」
「それって…あの瀬谷先生ですか?」
「さあ?どうだろうね?内緒。はい、部屋着きました。この部屋、俺も一時使ったよね?懐かしい」
「この部屋だったか?なんか由宇はリカバリーのイメージだ」
「ほとんどリカバリーにいたもんね。着いたから俺、戻ります!祖父江先生、ここまで抱っこで師長さん連れてこれちゃうとかすごいや。鍛えてんね」
由宇は意味深なことを言うだけ言って医局へと急足で戻っていった
「実継さん…さっきの話って……」
「十中八九、朱雀だな…歳も歳だから恥ずかしいとか言って公にしなかったけど、あいつ3年前だったかに突然子ども授かったとか言って入籍してたはずだ」
「しかし…あの2人がそんな関係に…確かに仲は良すぎるくらい良かったけど…なんだか想像できません。雅宗と雫もですけど、タチネコどっちもやるのが一般的なんでしょうか?」
祖父江は真尾をベッドに下ろし、額に口付け
「宵、あらためてよく頑張りました。宵、俺を抱きたいのか?」
「無理ですー。僕は抱かれる方が好きです」
真尾はニコっと祖父江に笑いかけた。
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