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縁先生救出作戦?
「お父さんが紫藤先生に言ったらどうかな?」
「んー…しかしなぁ、、俺はもう少年棟を離れているし直接指導するわけにはなぁ」
「そうなの?なんとかならないの?怖いまんまじゃ僕、治療できないしこのままじゃ縁先生も潰れちゃう気がする」
「治療できないかぁそれは困ったなぁ。紫藤先生が潰れる……確かにそうかもしれないね。
彼を指導となると…佐渡くんにお願いすることになるかな」
「佐渡先生?」
「うん。そう佐渡先生」
「じゃあすぐその佐渡って言う先生を呼んでほしいな。僕、辛いよ」
「ん?あぁ…そうしたいのはやまやまだが」
「?」
「その…紫藤先生は本当に気難しい子でね。医者に成り立ての頃はそこまでじゃなかったんだけどいろいろあって…。きちんと作戦を立てないとそれこそ傷ついて潰れる可能性が…」
「じゃあ道隆先生も呼ぶ」
「なるほど…カウンセリングしつつか」
「だめ?」
「いや、名案だと思うよ。紫苑。いい子だ」
「でも今日は夜勤明けで帰っちゃった」
「となると、明後日だね」
「うん。お父さんありがとう。縁先生救出作戦頑張ろうね」
「救出作戦か…はは。そうだね。
紫苑?お父さんやれるだけのことはやる。だから看護師さんと先生たちの言うことよく聞いて治療頑張ってくれるかい?」
「うん。でも泣いちゃう」
「泣いちゃうのは仕方ない」
一連の様子を見て佐久間は驚いた
「紫苑って…人をよく見てますね?15歳って思えないほど大人びてるかと思えば年齢以上に幼かったり…」
「大人ばかりの世界で育ててきたからかな?」
🎵〜
「はい、瀬谷。お、それはいけないね。すぐ戻る」
瀬谷の携帯に電話が鳴り、短い通話を済ませると瀬谷は電話を切った
「すまない。呼び出しだから戻るよ。由宇、紫苑を頼む。紫苑?由宇先生をあんまり困らせてくれるなよ?いいかい?」
「分かった」
「ありがとう。瀬谷先生」
「お父さん、また来てくれる?」
「もちろん」
瀬谷は手を振り泌尿器科へと向かった。
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