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癒し系道隆先生

「わわ…っ」 支えられながらではあるも後ろに倒されて紫苑は驚いて声をあげた。 「びっくりしたかな?ごめんよ」 「う、うん。ちょっとびっくりしたかな?」 「もっとびっくりしちゃうかもだけど…」 相馬は紫苑を横向きに寝かせその背中を優しく抱きしめた 「…っ…びっくりした…道隆先生どうしたの?」 「ぴったりくっついていると安心してよく眠れるよ」 「道隆先生、癒し系?」 「どうかな?それより紫苑は名前で呼んでくれるんだね」 「苗字で呼ぶの嫌いなんだ」 「よそよそしい感じが苦手?それか仲良くなりたいっていう気持ちのあらわれかな?」 相馬は紫苑の首筋に口づけ、耳元に息を吹きかけた 「はぅー」 「くすぐったい?」 「はい。なんか道隆先生、ちょっとえっちな感じする」 「スキンシップは大事なんだよ?大切なホルモンがたくさん出るからね」 「他の先生もこういうことする?」 「んー…どうかな?先生によっていろいろなスタイルがあるから。あ、でも紫藤先生はよっぽどしないかな」 「どんな先生?明日その先生の治療受ける」 「そっかぁ…どんなか…紫苑くんビスクドールって知ってる?」 「えーと、西洋の陶器のお人形さん?」 「お、よく知ってるね?そう、それ。そんな感じ」 「女の先生なの?」 「ううん。男性だよ。色素薄くて、見た目綺麗で無表情な感じがそっくりなんだよ。会えば分かる」 「怖い?」 「…んー…怖い…確かに怖いかもしれないな。よく言えば真面目なんだよね、紫藤先生。話してくれないからなんとも言えないけど、わざと嫌われる態度をとって患者さんを遠ざけようとしている気が俺にはする」 「なんか…可哀想な人」 「可哀想か…。そうだね。……いろいろ思うことはあるけど…紫苑?お話はおしまいだよ。 睡眠も立派な治療だから寝ること。そして朝になったらカーテンを開けてお日様の光を浴びる。そしてご飯も大事な治療のひとつだからしっかり食べよう?道隆先生との約束」 「分かった。おやすみなさい」 「うん。おやすみ紫苑」 相馬は電気のリモコンを手に取り部屋を薄暗くし、紫苑が寝ついていくのを見守った。

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