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かおる 急変

臣と由宇が仲良く過ごした翌日ー 観察室にいるかおるはもがいていた。 「…っく…苦し…っ」 なんだ? わけ分かんねー…息が、、 右の胸が痛い… ナースコール……でもなんか悔しい 押すか悩んでいると、千歌が観察室に飛び込んできた 「かおるくんっ!モニターアラーム鳴ってるけど何かあった!?」 千歌はかおるの真っ青な顔色を見て急変と悟り 「急変!ブジー昨日やったよね?おしっこの色は悪くないみたいだけど…熱は?痛いのはどこ?」 「違う…千歌ちゃん、、なんか胸がおかしい」 「胸?痛い?苦しい?」 「両…方…なんか…息がしづらい」 「それって……」 千歌はナースコールを押し 「佐久間先生呼んでっ。急変」 呼ばれて佐久間と未羽が駆けつけるとかおるが嫌そうな顔をし 「千歌ちゃん…大げさ。医者呼ばなくても…」 「ダメだよ!肺がパンクしてるかもしれない」 「は?」 「千歌、肺がパンクって言った?」 「はい、佐久間先生。呼吸困難、胸痛訴えてます」 「放射線科連絡して。至急レントゲン。後、ストレッチャーを」 「はい!」 千歌はいったん観察室から出て言われた通りに連絡をしストレッチャーを用意した 「何?俺、かなり…やばい系?」 「たぶん気胸。レントゲン撮らないと確かなことが言えないけど」 「気胸…なん…だよ、それ?」 ガタンー 「先生!ストレッチャー」 「さんきゅ。かおる!こっち移れるか?」 「いや、歩ける…し」 「かおるくん!こんな状態じゃ歩かせられないよ」 「千歌ちゃん…分かった」 千歌に叱られてかおるは納得し、ストレッチャーに移った 「はぁ…はぁ…っ」 それだけの移動なのにかおるは息を切らした 「行くよ、みぃ。千歌は万が一に備えて準備しておいて」 「はい」 「かおる、移動しながら簡単に説明するとおまえの肺に穴が開いてる可能性がある」 「穴ぁ?意味分かんねー」 「あんま興奮するなよ?かおる。苦しくなる」 「…」 かおるは黙り、放射線科へと連れていかれた

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