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かおる 治療始まる 2

しばらくすると 千歌の笑い声とともに不機嫌そうなかおるが処置1を訪れた 「お待たせです」 「お前らが病室へ来いよ。夜勤明け翌日の千歌ちゃん使うとか許せん。しかもいつもと違う部屋だし、こっちにくんのが面倒」 「悪い悪い。道具の準備の都合があるからこっちの方がいいんだ」 「さっさとやって?」 「はいはい。んじゃ下脱いでそこの椅子に座りな。千歌に手繋いでもらうか?」 「ガキじゃないからお断り。終わったら千歌ちゃん約束通りキスさせてよ?」 「分かった分かったじゃあまた後でね」 「千歌!そんな約束したの?」 「キスくらいいいじゃない?それで頑張ってくれるならお安いごようだよ」 未羽はあんぐり口を開けて処置1から出て行く千歌を見送った 「千歌の看護計画ってよく分かんない」 「あいつはノープランだろ?その場の思いつきで行動してんだろうな」 「つーか、おしゃべりしてんなら帰るけど?」 下を脱いで椅子に座り足を組んでかおるはふんぞりかえった 「分かった分かった。今やる。未羽、ピンクカート用意とモニターつけてやって」 「はい」 未羽は指示どおり支度を始めるが、かおるの表情は険しい 「モニターとかいいんだけど?うっとうしいし大げさ」 「まあまあかおるくん先生も心配なんだよ」 「面倒くさ…」 かおるは足を解き、未羽のされるままになった 「先生、モニターokです」 「こっちも準備ok。後は安全ベルトを…みぃ、反対頼む」 「げ。このあくま…縛るとか…」 「安全のためだから。で、かおる、手は椅子の手すりを持とうか」 「分かってる。はぁー」 かおるは手すりをもち力を抜いて佐久間の動作を待った

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