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かおる 治療に泣く 3
「…っ…ぅ…っ〜…」
唇を噛みかおるは今まで体に感じたことのない違和感と痛みに堪えていた。
麻酔…したよな?
地味に痛い…痛さで冷や汗が出るこのいや〜な感じ…早く終わってほしい。
それだけじゃない
心臓がドキドキバクバクして苦しい
気持ち悪い…
「挿入完了です」
紫藤の声が響いた。
管と機械を繋ぎ、肺からの気泡が来ていることを確認すると紫藤はかおるのバイタルをとり始め
「挿入位置は問題無いようですね…よかった。しかし…血圧…150/90…高いですね。心拍も115?かおる?いま、吐き気は?」
「ある…」
「よくないですね…まだ途中ですがいったん休みましょう」
「え…そんなんより…早く終わらせてほしい」
「ダメです。バイタルに異常が出始めてます。安静に」
「って言われても…」
かおるが困っていると千歌がにっこりと笑みを浮かべてかおるの頭を撫で
「大丈夫だよ、かおるくん。先生、心配なんだって」
「千歌ちゃん…」
「そうだよね?佐久間先生」
「うん。怖いけど優しいんだよ、先輩は。だから言うこと聞いてほしい。少し安静にして落ち着いたら再開。な?」
「…分かった」
納得したかおるを見て、マスクの下で紫藤はほっとした顔をし
「5分後に再検して良さそうなら再開しましょう…それより未羽?あなた…顔色悪いですが問題ありませんか?」
「え…えと…はい…」
かおるから未羽に紫藤は視線を移し、目を光らせた
低血糖?それとも確か小児科実習で倒れたエピソードもあったはず…
いずれにしても転倒されては…今この状況では対応が厳しい
「未羽、安楽椅子に座っていなさい」
「で、でも…」
「未羽っ上司命令」
あえてきつい口調で言い放ち紫藤は安楽椅子を指差した
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