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かおる お疲れさまでした

「…っ…ぅ…ぅ゛〜っ…」 「かおるくん、頑張れ」 千歌は苦痛に顔を歪ませ、涙を滲ませながら手を震わせているかおるの手を握り励まし、佐久間はかおるの体を支えながら固唾を飲んで見守った。 「かおる、もう少しで終わります」 「分かった…分かったから早く終わって」 「…はい」 紫藤は真剣な目つきをし、できるだけ早く終わるように手を動かした。 ・ ・ 「ふぅ…終わりました」 紫藤は一息ついて手袋を脱ぎ、すっかり疲れきってしまった表情のかおるの頬に触れ 「?な。なんだよ…何?」 かおるはうろたえ質問するが紫藤は首を振り 「いえ…かおる、お疲れさまでした。麻酔が切れて痛みが出てくるようなら看護師に言いなさい。鎮痛剤の処方箋を出しておきます。決して我慢をしてはなりませんよ?」 「わ…分かった」 「かおるくん!頑張ったねっ。偉かったよ。観察室帰ろうか?」 千歌は弾むような明るい口調でかおるを労い、ストレッチャーの用意を始めた 「千歌。帰ったらバイタル測定と報告をお願いします」 「はい」 千歌に再検を頼むと紫藤は佐久間の横を通り過ぎて未羽の元により、ほぼ空になった点滴を止め血糖を測りなおし 「85…持ち直しましたね」 点滴を未羽から抜いた 「千歌、佐久間。後は頼みますよ」 「え?先輩は…?」 「私は…」 紫藤は前かがみになり未羽の両足に左手を差し込み、右手を未羽の脇に通して横抱きにすると立ち上がりそのまま歩き出し 「この子を連れて戻ります」 処置4から出ていった

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