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縁さんの張り詰めた糸
体をそっと横に寝かせられると未羽は少し残念な気分になり
〝もうちょっと〝って起きて甘えようとしたら
ガクンー
紫藤が膝から床に崩れ落ちた音がし慌てて未羽は寝ているフリをした。
さっき妙な雰囲気はしていたけど紫藤先生…大丈夫かな?
起きて大丈夫?って聞きたいけど、今は絶対その時じゃない
寝ているフリをそのまましていよう
「縁っ」
紫藤が崩れ落ちたのを見て佐渡が慌てて駆け寄ると
紫藤は床に膝を突いてしまい膝が不潔になったのにも気に留めずそのまま佐渡にピッタリと抱きついた。
縁?堅いモノが触れる…アレが勃ってるのか…?
どうしたんだいったい
「…?!」
佐渡は紫藤の行動がよく分からなかったが紫藤を抱きしめ、抱きしめられた感触に紫藤の感情が昂ぶり紫藤は静かに涙した。
「キャパオーバーしたか?縁。糸を張り詰めすぎるから…」
「……っ」
声を押し殺して泣く紫藤に佐渡はうろたえ
「まずいな…どうする…」
紫苑の危惧どおりになった気がする。
すぐに連れ帰りたいが…仕事が…どうする…
瀬谷先生…頼ろう
考えた末に佐渡はポケットから電話をとりそれを握りしめ、すでに瀬谷にはバラしていたが紫藤に予告した。
「縁…おまえは嫌がるけどバラすぞ?体裁よりいまはおまえの心の方が大事だ。瀬谷先生?実は…」
〝そうか…連絡をありがとう。今からそちらに行くがそれまで待てそうかい?〝
「いえ、お礼を言うのはこっちの方で…お願いします」
〝じゃあ後ほど〝
電話を切ると佐渡はポケットに電話をしまい、紫藤をきつく抱きしめなおした
未羽はこの状況に頭がついていかず、起きるタイミングを失い寝たフリを続けた
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