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千歌 直腸診 2

千歌はナカにいる指が不快で顔を歪め 「いつその指、抜いてくれる?」 「まだ抜けない」 「…何がしたいの?」 「直腸診」 「なんで?オレ、おしっこの病気なんでしょ?関係なくない?」 「それがそうでもない」 「意味分かんないっ」 「ちょーっと解れたか?」 「ほぐ?」 「たぶん痛いから口で長ーくハーて息を吐いてろ」 「え?どういうこと…っん…はぅ」 指が一瞬ナカから消えるとゾクッとして千歌は声をあげ、続く衝撃に足を突っ張った 「いたーっい!!」 指増えた?! そんなにおしりの孔広がらないしっ 「い…痛いぃ」 「これはまだ序の口。たった2本の指でそんなに喚くな。痛がり過ぎだ、千歌」 「だって痛いよ!」 「腹、触るぞ」 「腹?んーっあんま押したらやだぁ」 「尿が結構溜まってるな…一度導尿しておくか…」 「導尿やだっ!降ろしてっトイレ行く」 「だぁめ」 「じゃあ違う先生にしてーっ先生、下手だから痛い」 「あのな…。分かった。誰がいい?」 「紫藤先生」 「なんで?」 「いちばん器用そう」 「あっそう?」 佐渡は紫藤へヘルプコールをかけた 「…と言うわけで悪いが頼めるか?」 〝患者の言葉通りに動かなくても…はぁ。分かりました。すぐ行きます〝 言葉どおり紫藤はすぐ処置1へと来た 「じゃあやりましょうか?それはそうと千歌?誰がやっても一緒ですから」 「で…でも」 「まあいいです」 紫藤は無表情で手を洗い手袋をはめ、カテーテルの準備をはじめた 「私より断然泌尿器科所属だった佐渡先生のがお上手なんですからね?ほら、椅子にもたれて楽に」 やや威圧的な紫藤に千歌は震えたが、反抗することなく診察椅子に深くもたれ、胸に置いた両手の指同士を絡ませたまま深呼吸を繰り返した 「ん?さっきからこの子は何を?」 「以前手が出てきたからそこからそうさせてる」 「そこまで躾てるなら私など呼ばなくても…」 「まあまあ怒るなって」 「はじめます」 紫藤はピンセット状の機械でカテーテルを挟み、千歌の陰茎を掴み、遠慮なくナカに沈めていった 「っい…っ…」 チカつく痛みに千歌は顔を歪め、手をぎゅっと合わせて耐えた 紫藤は角度を変えてさらなる侵入をこころみるが手こずった 「…?。ねぇ、局長?これ…前立腺がちょっと邪魔してます?」 「その通り。そこ通すのが痛いみたいで泣くんだよ。で、直腸診をなしてみようと思って」 「あなたで苦労するなら私には無理では?」 「そこまでひどいものじゃないからいける」 「そう?暴れても知りませんから」 紫藤は慎重に千歌が息を吐いているときを狙ってカテーテルを通した 「ぁ゛うーっ…ったぁい…っ。おんなじくらい痛いよ」 「だから言ったでしょう?誰がしても同じって」 「やぁっっもう抜いてー」 「まだ。流出きた」 尿器を近づけ紫藤はカテーテルの先端を尿器に向けた ダーと尿が出てきて、ポタポタに変わると紫藤は千歌の腹を押した 「んんっ痛い」 「出し切らないと…」 ゆっくりゆっくりカテーテルを抜き、千歌の腹を押して尿を出し切ると紫藤はカテーテルを握りつぶし脱いだ手袋の中に入れて廃棄ボックスにいれた 「終了。千歌?よく頑張りました。私はこれで失礼しますがいいですね?」 「紫藤、もう行くのか?」 「委員会があるんです。準備がいろいろと面倒で…」 紫藤は佐渡に頭を下げ足早に去っていった

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