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涼木 40度 2

ナースコールのすぐ後、周防がリカバリに様子を見にくると 熱で目が潤み、はぁはぁと喘ぐ涼木が見え、オーバーテーブル上に置いてあった体温計に目を落とすと周防は涼木の名を叫んだ 「涼木くんっ!大丈夫なん?すご高なっとるやんっ。すぐ先生呼ぶわ」 呼び出された瀬谷は小走りでリカバリに来ると「抗菌薬の投与はとっくに終わってるよね?薬が効いて熱が下がっていてもおかしくないのに…」 「終わっとりますよ?薬効切れるにしては早すぎやと俺も思います」 「ちょっともう一度診察しようか」 「は?もう一度って…先生、やめてください…痛くてそれどころじゃ…」 「周防」 「涼木くん?ええ子やから先生に診てもらい?」 「え…ちょ、だめ。先生お願いだからあんまナカ触らないで…敗血症になりたくない」 「そうだね。短時間で済ませるから」 「ちょ…や、やめて…っ」 「体、力入らんやろ?抵抗しても無駄やし、体力使うでやめとき」 嫌がる涼木の体勢を無理矢理周防は整え 「せ…んぱっ…どこにそんな力がっ」 「そんだけ、涼木くんが弱っとるってことや。先生!いまっ。早よ診て」 「分かった。診るよ」 瀬谷はローションで濡らした指を涼木に挿れ、短い時間で直腸診を行った 「っあ゛っぐ…っ…い゛った…っっあー」 「いいよ、おしまい。周防そのまま押さえていて」 「そのまま?はい」 「ちょっと確かめたいから会陰触るよ?」 「ひぃっ…やめっ」 「ここだね。膿んでる」 「う!?」 涼木は聞こえた言葉に目を見開き、震えた

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