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涼木 会陰穿刺
「プンクしようか」
「ほな、準備しますわ。ここでそのままやる感じでええです?」
「ああ、いいよ」
「い、いまなんて?プンクって聞こえた気が…」
「そう、会陰を穿刺して排膿しよう。高熱の原因はこれだ。痛みも楽になる」
「ま、ま…待ってください…そんなとこに…っむ、無理です」
「膿んだままも辛いだろう?このまま熱も高くて痛い辛いのままでいいのかい?」
「そ…それは…で、でも…そこに針を刺すのは抵抗が…っ」
「麻酔をするから大丈夫」
「せ、先輩…っお願い手!手繋いで」
「ええよ」
周防は涼木の頭元に移動し涼木の両手を掴んだ
「消毒するよ」
「…う…」
「涼木くん、怖いやろうけどあんま目ぇつむったらあかん。目がパンダになんで?」
「消毒して麻酔始めるよ。ちょっと我慢だよ、涼木くん」
「…っい…っ…ーっっ」
「ほら、後少し」
「…っう…」
「よし、いいね。じゃあ穿刺していくから動かないで」
「…あぅっ゛!い゛った…ぁあっ」
涼木はすがるように周防の手を握り吸引される痛みに耐えた
痛い…麻酔効いて…コレかよっ
先輩にすがるとか恥ずかしすぎるけど…すがらずにはいられないくらいキツいっ
「せんぱ…ぁ…っ」
「痛いなぁ…俺かて、こんなんされたらたまらんわ。じっとしとって偉いなぁ…俺なら飛びあがっとるわ」
「よーし、排膿終了。止血用ガーゼを貼るよ」
「はい…はぁ…はぁ…まだ痛い…」
「周防、止血いいかい?」
「了解です」
「涼木くん、気分は悪くないね?検体提出してなるべく早く戻るから何かあればすぐに周防に言うんだよ?」
「はい」
「じゃ、頼むよ」
「お願いします」
周防はガーゼの上から手を添え、圧迫止血し
「可哀想になぁ…こないなとこに何度も針刺されて。早よ、よーなるとええな?」
「先輩…ありがとうございます」
「なんなん?礼なんええわ。当然のことしとるんやから」
「けど…夜勤初日にこんな…情け無い」
「過ぎたことはしゃあないねん。治ったら何かおごってや?貸しってことで」
「あんまり高くないものでお願いします」
「もちろんそんな高いもんはねだらんわ。あ、でもしー先輩のもおごってや?」
「え?なんで牟呂先輩?」
「誰かと2人で出かけると先輩、すねんねん。せやから3人で休み合わせて行こうな?」
「は?意味が…」
「せやから!しー先輩に折檻されたくないから協力してや?」
なんで…牟呂先輩がすねる?
しかも、折檻って…
まさか…2人って…臣と由宇くんと一緒か?
いろいろ思うところあるけど、黙ってよ…
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