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〝あなたのお気に召すままに〝コラボ 4

「由宇くんー?お腹のエコーとるねー。お腹にあったかいジェル乗せるよー」 優しい優しい成宮の声が由宇をなだめながら診察の体勢へと持っていく。 「うん、やっぱり溜まってるね…ステントの位置はずれてなさそうだけど…前立腺がちょっと腫れぎみかな…おしっこ、出すのお手伝いするね。看護師さんバスタオルいいかな?」 「はい。由宇くんかけますね?下、脱ぎますよー」 「…っひ…や、やだーっ」 恥ずかしいじゃん…っ女の看護師さんに脱がされるなんて…バスタオル越しでも無理ー。 「由宇くん?大丈夫だよ?脱ぐだけ」 葵が即座に言葉をかけるが由宇には届かず 「やぁだってばっ」 「んー…あっち、さっき男性看護師が電話出たんだよね。もしかすると男性看護師配置が多いとかで女性看護師に免疫無いのかも」 「そうなの?」 葵が尋ねると由宇は首を縦に振った。 「そっか、ごめんね?恥ずかしいよな?分かった。看護師さん、ちょっと退室しててもらえるかな?万が一を考えて他病棟の男性看護師に一報入れておいてもらってもいい?」 「はい、分かりました」 成宮の一声で初療室から看護師が消えると、成宮は由宇を安心させるような柔和な笑顔を由宇に向け 「これで脱げるかな?」 「うん。管、挿れる?」 「そうだね。頑張れる?」 「…痛くしない?」 「なるべく努力する」 「分かった。頑張る」 「よし、その調子だ!」 成宮は由宇の気の変わらないうちにテキパキと用意を進めていく。 その流れるような手つき、顔つき… 全部がかっこいい… 俺の憧れの人

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