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まだまだ泣かされる、由宇
「周防のおかげであんまり取り乱さずにできたね?由宇」
「けど…痛かったし……」
「はいはい。そうだな。よしよししてあげよう」
「うー…嬉しいけど…嬉しいけどー、複雑」
「周防、尿をラボに持っていってくれるかい?」
「了解」
周防は尿を持ち、ラボへと向かった
「さあ、由宇。熱を測り直すよ」
「…分かった」
「俺、帰るからね。臣待ってるし」
「牽制してるつもりかい?」
「とにかく帰るの!」
「そんなに臣のとこに帰りたいかい?」
「当たり前だし!先生だって、奥さんと子どもが待つ家に帰りたいでしょっ」
「ん?その話、由宇に言ったかな?」
「知ってるし…」
「そうか…。なかなか気恥ずかしいものであまり周りに話していなくてね」
「ふーん…」
ピピピ…ー
「見せて、由宇。あー…9度5…上がったなぁ…」
「大丈夫だし」
「そんなことないだろう?機嫌悪いから辛いんだろう?由宇」
「そう思うなら早く返して。早退する」
「早退は構わないが今はダメ」
「なんで?調子悪かったら奥さんに甘えたいでしょ?違う?」
「つっかかるね…由宇。ちょっと楽になるようお手伝いしよう」
「や…やだ…お手伝いいらない」
先生がお手伝いって言う時は100%嫌なことしてくんじゃんっ
身構えていると瀬谷は冷蔵庫に向かい、包みを取り出した
「さ、由宇…楽になる薬を挿れよう。横向きと仰向けどっちがいい?」
「どっちもやっ。なんで坐薬持ってんの!100歩譲って挿れんのはいいけど自分でやるっ」
「信用できないからダメ」
「この歳になって坐薬挿れられるとか恥ずかしすぎるー」
逃れようとして体を起こしベッドの上に膝をつくと頭がフラつきベッドに由宇は頭をつけた。
必然的におしりが丸出しになり由宇が気がついた時には瀬谷に腰をガッチリ捕まえられ身動きが取れなくなっていた。
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