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臣 付き添い入院

ボーっとしている由宇をストレッチャーに瀬谷と西で移すと、処置1から出て8号室へと向かい その後を臣はついて歩いていった。 「なんか…変な感じばい」 「どうした?」 「だって、2度と歩きたくなかった廊下をいま歩いとるとよ」 「そうかそうか。嫌な記憶が多い場所だから無理もない」 「悪か記憶ばかりじゃなかよ?良か記憶もある…でも複雑な気分やね」 8号室に着くとストレッチャーからベッドに由宇を移しかえ 「先生、モニターいりますかね?」 「一応つけておこうか。つい先刻まで40度あったから気をつけたい。臣、何かあればすぐナースコールを」 「分かったとよ」 2人が8号室から退室すると臣は由宇の横に座り、眠る由宇を優しい眼差しで見つめながら由宇の髪を撫でた 愛しい…可愛い…オレの由宇 「ふふ…入院していたころを思い出すけん…本当、変な感じ」 コンコンー… 「はい」 臣が返事をすると朝から賑やかな声が聞こえた 「おはようさん。早番やで。びっくりしたわ〜もう」 「むーちゃん、久しぶり」 「その呼ばれ方懐かしいな。夕べ大変やったんやってな?」 「オレは大変ってことは…ばってん…由宇は大変やったと思う。頑張っとったけん後で褒めてあげてほしかよ」 「せやな?しかし、佐久間先生と御崎さんがルームシェアしてたなんて驚いたわ」 「水くさい…臣くんでよかよ?由宇もいま、この状況で佐久間先生って呼ばれても困ると思うばい」 「分かったで。由宇くん…幸せそうな顔しとるやん。仕事中はピリピリしてんのに」 「仕事中と、やっぱり違うと?」 「全然」 「家では甘えたさんでかわいい由宇やけん、そう聞くと、不思議な感じがすると」 「患者さんにアクマ呼ばわりされるくらい怖がられてるんやで?昔の由宇くんからしたら考えられへんけど、家でのその様子やと由宇くんって気がするわ。摘便されて泣いとったころの由宇くんがそのまま成長した感じやな」 昔を思い出し周防は笑みを浮かべた

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