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日報に頭を抱える宵さん
夜勤からの申し送りを聞き、日報に目を通すと真尾は頭を抱え
「なんだかきゅうきゅうパンパンな内容…ですね。頭、痛い。なんでこうもこの病棟はいろいろ起きるんでしょう」
「宵先輩、気を確かに!」
「詩乃、変わりに朝の報告会に行ってきてください」
「はい?」
「報告会!行こっか?僕の変わりに!お勉強になりますよ?」
「そんな明るく無茶言わないでください〜」
「いいじゃない。減るもんじゃないし…」
「宵先輩〜っ」
「お・ね・が・い♡」
「いやいや♡マーク付けられても困りますよ」
「師長…奈南先輩困ってますよ」
「じゃあ、涼木?詩乃がダメならきみでもいいですよ?」
「はい?」
「何事も勉強ですから」
「いやいやいや!師長もしくは代理の主任だらけの中で俺が出席したらおかしいですって」
「むー…みんないじわる。周防でも牟呂でもいいから!僕はもう疲れました」
「真尾師長?いや…いまこの状況だと、宵くんって呼んだ方がいいかい?」
「瀬谷局長…」
真尾の様子を見て、瀬谷は口を挟み
「自分の仕事は自分でしっかりね?」
「や…です」
「報告会、一緒に行こう?」
「あぅ…」
「ほら、時間が迫ってる。急いだ急いだ」
「いやですー。あー」
「行ってらっしゃい〜」
スタッフ全員に手を振られて見送られ、
瀬谷になかば無理矢理背中を押され真尾は歩き出し心底嫌そうな足取りで本院へと向かっていった。
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