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雅宗 おしっこが…
「しー先輩…いやや…恥ずかしいって」
「いややは無し。したかったんでしょ?おしっこしていいよ」
「そないに見られたら出るもんも出ないやん」
トイレの個室に座らされ、目の前に座り眺めてくる牟呂を周防は恥ずかしさで直視できず目線をそらした。
「やっぱり嘘だったのかなぁ?むーくん?視線そらしちゃうし」
「ちゃ、ちゃうもん。恥ずかしいやん…嘘やないしほんまにしたかったんやもん」
「じゃあ出してよ。ほら、しーしー」
「…っぅ…ぅ…出らん…嘘やないのに…」
「ふーん…」
牟呂は手の平を周防の下腹部に当てて押し
「…っや…痛いっ」
「確かに…かなり張ってはいるね。緊張してる?」
「せやから、そんな凝視されとったら出るもんも出らんやん…」
「仮にそうだとしても…この張り方、よろしくないでしょう?」
「どうしたらええの?」
「腹に力入れて、俺の手押し返して」
「んっ!…ぅー…いたい…しー先輩やめてや」
「……」
牟呂は胸ポケットから電話を取り出し、真尾に電話をかけ
「師長?昼休憩中にすみません。ちょっとトラブル。職員トイレにいいです?個室にいるんで…」
〝やっぱりトラブルが起きましたか?すぐむかいます〝
電話を切り、ポケットに牟呂が電話をしまうと周防はうらみがましい目で牟呂を見
「師長に報告することないやん…」
「朝、言ってたでしょ?早めに教えてって」
「いやや…恥ずかしい」
「何を今更?何度もお互いの裸見てるし、射精してるとこまで見せあってるんだから恥ずかしくないって」
「それはそれ。これはこれやねん。状況が違うやん…」
周防がごにょごにょ言っていると扉を叩く音がした。
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