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雅宗 泣く
「…っう…ぐす…っく…ふ…ぅっう…」
「あー…泣いちゃいましたね」
真尾は周防の前にしゃがみ、周防を抱きしめて背中をポンポンと叩いて小児科の子どもにするようにあやし
「よしよし怖いですね。大丈夫ですよ雅宗」
「宵…しゃん…行きたない…連れていかんといて」
「ごめんね?それはできませんよ。ひどくなる前に診てもらいましょうね?嫌な気持ちはよく分かりますよ。僕も診察されるのは苦手ですから。頑張りましょう?泣いてもいいから」
「いややっ」
「むー!ほら、立つっ」
少しきつい口調で牟呂に促されると、ビクッと肩を揺らすが首を左右に振り
「やっ」
周防が診察しぶりでぐずぐずしていると、廊下の角から瀬谷が現れ
「ぐずっているのかい?周防は」
「あ、先生。すみません。手こずってしまって…」
「雅宗、先生来たよ!立って。診てもらおう」
牟呂が周防を立たせようとすると周防は体を揺らし嫌がり
「しー先輩っ…やぁっ」
「いいよいいよ。無理矢理だと余計に怖がらせる。周防…名前は雅宗だったかい?雅宗、怖がらなくていい。じっとしていて…よっと」
瀬谷に横抱きにされ、恐怖で瀬谷に周防は抱きつき
「わっ…怖!降ろしてやっ先生」
「よしよし。処置3に着いたら降ろそうね」
「先生っ、大丈夫ですか?」
「問題ないよ。こんなものは日常茶飯事だからね。2人ともついてきてくれるかい?たぶん、ひとりじゃいい子にできなさそうだ」
「分かりました」
瀬谷の後ろについて2人は歩き、処置3に着くと真尾は扉を開けた
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