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雅宗 錯乱
ズキっー
「な?」
ズキズキっー
「い゛っっ」
「雅宗、起きたね。いま16時だよ。雅宗?」
しー先輩がなんか言 ーてる…
でも、そんなん聞いとれん…これヤバいやつや
ズキンズキンっ
「う゛っ…ぁ…い゛…った…痛いぃーヤァー」
「雅宗!?どうした!」
「はっ…はっ…うぐ…っうぇ…気持ち悪…っ」
周防の様子に慌てて牟呂はガーグルベースンを周防の口元にあてがい
「げほ…っげほ…っ」
嘔吐する周防の背中を撫でた
「あぅっ…痛いー…ぁあっ」
「むー?むーちゃん!どこ?どこが痛いの?も」
「ぁ…っあ…うーっ」
丸くなり頭を振り乱す周防の額からは大粒の汗が流れ、聞こえている様子がない
「ダメだ完全に錯乱してる…さっき背中がどうとか…膵臓?石?心臓?とにかく瀬谷先生…っ」
慌てて瀬谷に連絡をとるとすぐに瀬谷と佐渡、目を赤く腫らした涼木が現れ、涼木の泣いた後ですという感じに気になりはしたが牟呂は周防が心配であえて触れずに、瀬谷をすがるような視線で見つめ
「来てくれてありがとうございます。雅宗、嘔吐までしてて…っ」
「仙痛発作のようだね。ちょっと大変かもしれないが鎮痛剤筋注して静脈ライン確保するよ」
「涼木」
「はい、佐渡先生」
「周防の足に乗れ。俺は横を向かせて支えるから。牟呂は手が出てこないように手を掴んで」
「周防、周防っおい、聞こえるか!いま痛み止めを注射するから暴れるな」
「っやーっ…痛いっ…触らんといてーっ」
3人にそれぞれ触れられると周防は涙を振り飛ばしながら暴れ
「は…ぁっ…っぐ…っ」
「むー…。瀬谷先生、いくら痛がりの雅宗とはいえ尋常じゃないですよ。早くなんとかしてあげてください…っ。こんなの可哀想で見てられない…」
「おそらくは石だろうね。七転八倒の痛みとも言うし…」
牟呂は冷静でいられず狼狽えた
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