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はじめて約束を破った日
あれは琢磨さんと暮らしはじめてまだ2週間かそこらの頃ー
〝約束を必ず守ってほしい。そうしたらご褒美にいくらでも甘えていい。縁のしたいようにする〝
そう約束をして生活をはじめて、その後2、3日は戸惑いのうちに終わり1週間が経つころにはお互いいるのが当たり前になり10日目が過ぎる頃には欲が出だした。
ただ一緒にいるだけでは物足りない…満たされない
抱きしめてもくれる
体中いたるところにキスをして、キスマークも付けてくれる
抱いてほしいときには抱いてくれるし、多少のわがままは聞いてくれる…
でも、隙間は…開いたままだ
どうしようもなく寂しい。
私など要らないのではないか…そんな風にさえ思う。
そんなことを琢磨さんが言うはずはないのに。
ひどくしてと言えばそのようにして、その後は手厚い看護までして甲斐甲斐しく世話をしてくれる優しい琢磨さん…
当然、患者さんにも優しい
態度も言葉も厳しいけれど必ず患者さんを想っている。
時には休日に自主的に病院に向かうこともあるし、日々熱心だ。
同じ医者としては誇らしいし、尊敬する
でも、1人の人間として琢磨さんを見ると独占したくなる
私をもっと見てほしい…
もっと構ってほしいー
約束を破ったらどうなるんだろう?
だから私は〝約束〝を破ってみた、、
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