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自己トレーニング指南 2
「そのエネマグラは涼木にあげるからできるだけ毎日装着をするんだよ」
「毎日…」
瀬谷の言葉に涼木は身をよじって反応し、青ざめた。
「何を後ろから見ても分かるくらい青ざめているんです?今まで何人も看護してきたでしょう?」
紫藤の冷たい声に涼木は気まずさを感じ、視線を泳がせ
「そりゃあ…はい」
「二股かけて遊んでいる場合じゃないな?大雅。他人のアナに挿れてる暇があるなら自分のアナにせっせとエネマグラを挿れろ」
「佐渡先生…辛辣 」
「もう1人は誰?まさか少年棟内の人間じゃないでしょうね?」
「えーと…医大生」
「なっ!その子の単位落ちたらあなたのせいですよ!」
「奈南がヤキモチ妬くのも納得がいくな」
「ヤキモチ…そんなつもりは……」
慌てる奈南に紫藤は驚き
「もしかして自覚が無い?可愛いらしいことで」
「んー…遊ぶのは自由だけど、1人にしぼれないのかい?」
「え…だって、どっちも大事だし…」
「どうしたらいいですか?副長。いま、ものすごく殴りたい気分です」
「同感だが、手を出すな」
いらだつ2人に瀬谷はまあまあとなだめ
「それはとりあえず置いておいてだね、大雅。奈南にお目付け役は頼んだが…自分からもできるかい?やり方は患者にしてるからわざわざ教えなくてもできるだろうが…」
「無理…」
「たーいーが!きっちり教わって習得して?子どもたちにやってあげるのと自分でやるでは違うの分かる?明日明けだけど付き合うから」
「夜勤前にいやだ」
「いいとかいやとかじゃないの!」
「詩乃さん〜…うぅ…怖い」
「すみません…大雅が。お目付け役は引き受けたので…それであの、申し訳ないんですが病棟放置したまんまなんで戻ります。祖父江先生も来てはいるんですけど、宵先輩心配なので」
「実継が?こっちに寄越せるかい?」
「え…はい。伝えます」
奈南は頭を軽く下げ、内視鏡室からステーションへと戻っていった。
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