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実継さん 宵さんをお迎えに

「宵」 「さね…つぐ、さん」 祖父江の顔を見て、より一層涙を溢れさせ 「どうした?車に来ないから心配したぞ?」 「っぅ…ぅ…だって、ぐす…っ困った…ことになりました…っ」 「?」 「由宇くん、雅宗、おそらく涼木もですがそれぞれ病に倒れて、涼木は帰れるでしょうけど…2人は入院が必要な状況です。雅宗は尿管結石が…怖くてついていてあげれませんでした。今頃雅宗泣いてる!」 「そうか…まだ治療中か?」 「はい」 「終わるまでいるつもりか?」 「はい。なんなら先に帰っていただいても…」 「帰るわけがないだろう?宵、顔色が悪い。まだかかるだろうから少し寝たらどうだ?」 「できませんっ」 「何も泣かなくても…雅宗の側には雫がついているだろう?」 「頭痛い…」 「宵?」 「は…ぁ…は…」 「どうした?」 「ただのストレスです…気持ち悪い…」 「血圧計セット持ってきますね」 なんなんだ?突然、雅宗に雫?たしか周防と牟呂の下の名前。 「すまない、助かる」 祖父江は真尾の側により、祖父江は真尾の頭をを自分の膝へと誘導した。 祖父江に膝枕をされると真尾は涙ぐみながらも微笑みを浮かべて甘えだし 「実継さん、連絡しなくてごめんなさい」 「仕事に一生懸命になっちゃってるんだろうな…と、思っていたから大丈夫だ。それより頭が熱い…大丈夫か?」 「うん」 安心しきった真尾の表情に血圧計セットを持ってきた奈南は苦笑し 見せつけてる気は無いんだろうけど…辛いな 先輩の眼中にまるでぼくの存在が無いのが辛い。 先輩には先生がいる… 壊せない、あったかい雰囲気が漂っている お互い慈しんでいるのが分かる いま、ぼくはぼくで定期的に体を重ねる相手はいるけれど そいつにはぼくは唯一の存在じゃない 別の若い子がいる なんだか羨ましい… 「あの、血圧計」 「測ってやってくれるか?」 「はい」 ピピピー 体温計が測定終了を告げたー

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