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みぃ まるで夜泣き?

奈南がステーションへと帰ると、真尾とは違う泣き声が聞こえた。 見ると、何故だか祖父江先生が未羽くんを横抱きにして抱きかかえあやしていた。 「え?…未羽くん?何が…。宵先輩は?」 「宵はさっき寝ついて奥で寝てる。ほらほら未羽、もう大丈夫だから」 寝れ…たんだ。よかった 宵先輩も気になるけど、未羽くんはなんで泣いてるんだろう 何かに怯えている様子だ… 「えと…未羽くんはどうした感じです?」 「いやな夢を見たらしい。錯乱状態でリカバリーから飛び出てきてな。由宇を呼んでいたがいま、対応できる状況にないだろう?だからあやしてる。ただ、困ったことにこの子と俺はあまり面識が無いからか泣き止まない」 「なるほど…。ぼく、変わります」 「軽くはないぞ?重くもないが…」 「大丈夫です。元小児科看護師ですから慣れっこです。それより、瀬谷先生が内視鏡室に来てほしいって」 「朱雀…いや、あ…瀬谷が?」 「行けば分かります」 「そうか、分かった。行ってくる。後を頼むな」 祖父江から未羽を受け取り、しっかりと抱き抱え奈南は笑みを浮かべた 「はい。任せてください」 未羽くんちっちゃいから普通に抱けちゃったな しかし、どうするかな? 抱けれはしたけど、祖父江先生みたく抱きながらあやすのはさすがに厳しい… なんだろう?これってまるで夜泣き? でも、こんなことってこれまでなかったはず… 環境の変化か? 祖父江の姿が見えなくなると、奈南は未羽をリカバリーへと連れていった

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