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縁さん 咳が止まらない
「縁…待て。待てって!」
「ごほ…っ…もう疲れたから帰りたいです。ごほごほ…っ」
「簡単にでいい診てからにしよう。後、吸入の煙を吸った方がいい。咳が…」
「大丈夫…けほ…っ」
「喘息なのか?だとしたら吸入薬持っているか?」
紫藤は頷き、首を横に振った
「む…かしは…喘息でしたけど…成人してからは…ごほ…出て…な…っかった」
おかしい…
成人してからは、滅多に病気なんてしたことありませんがこれは…熱が出る前触れにも感じる
なぜ?
今頃、琢磨さんに愛されて幸せに寝ているはずなのに…
周防に邪魔されたー
かと思いきや、予想だにしない涼木の治療…
早く帰りたい…
「琢磨さん…」
振り返って佐渡に抱きつき甘えると、佐渡の額が紫藤の額にくっつけられた
「熱い…。それより、そんな大胆な行動していいのか?」
「知りません。眠いです…」
「ちょっとやっぱり処置1行くぞ。いつもと違う気がする。変だ。診察してやる」
「大げさです。寝たら治ります」
「いいから」
無理矢理誘導させられるとベッドに寝かされ、体温と血圧、酸素飽和度を測られた
「やっぱり高いな…38度。血圧は…100/65やや低いし脈は103…早いな。spo2も低い」
「ゴホゴホ…疲れただけですよ。心配しなくて大丈夫です」
「しかし…採血だけしておこう?ついでに点滴も」
「…はい」
紫藤は素直に佐渡に腕を差し出した
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