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佐渡 凹む

「縁…咳、大丈夫か?」 「もう…また名前で呼ぶ」 「今、俺たちしかいない」 「勝手にしてください」 ベッドに座る紫藤の額に佐渡は口付け、佐渡は紫藤の額に自分の額をくっつけた 「はぁ…みぃと千歌に悪いことをしてしまった」 「大丈夫です。その道のプロが2人付き添ってますから」 「しかしなぁ…明日から顔を合わせづらい」 「千歌は寝ぼけてたから覚えていないかもしれませんよ?未羽には嫌われた感がありますけど…」 「う…やっぱりそうだよな?佐久間が回復するまでは代診しない訳にはいかないのに毎回泣かれるのは…」 「私は毎回泣かれてます」 「じゃあ変わってくれ」 「お断りします。ホルモン注射以外で泣かれたくありません」 「泣かれることには変わりないのに…」 「はぁ…もう、いつも私があなたにしてもらうように慰めますから頑張りなさい」 「縁…帰ったら、その…早速いいか?」 「琢磨さんってえっちですね…。明日、仕事に響いても知りませんよ?」 「縁…抱きたい…」 「だめです…病院ですよ?」 「誰もいない」 上着の中に手を忍ばせてくる佐渡の手を紫藤は掴み 「いやっ」 「頑固者。淫乱のくせに」 「それは認めますけど、変態ではありませんから!コホ…っ…も、また咳が…けほっ」 「吸入した方がいいな。機械を用意する」 紫藤からすぐに離れ、佐渡は吸入の機械を用意し 「悪かった。今夜は我慢するからまた呼吸状態が良くなったら慰めてくれ」 「はい。ちょっと寝ます。終わったら起こしてください」 「分かった。おやすみ」 佐渡は紫藤の側に椅子を置き、眠っていく紫藤を見守った。

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