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祖父江 去る
涼木の恥ずかしがる様子を見て、祖父江はしみじみと
「んー…やっぱり、涼木はにゃんこだな…。そう思わないか?」
つぶやき、瀬谷に尋ねた。
「タイガーだからね。ネコだろうね」
「朱雀…それ、ギャグのつもりか?」
「はは。その通り」
なんでこの人たち…こんなに楽しそうなんだ…
しかも、ネコネコ…
俺の名前は大雅でタイガーじゃないって
本当にそっちに目覚めたらどうしてくれるんだよ。
詩乃さんに抱かれる?いやいや…なんだかんだであの人Sだから怖いって…。
消したい過去だけど、詩乃さんに前立腺いじられたことが実は数回ある。
…あの時は前立腺に炎症なんてなかったから挿れられる違和感だけで、むしろ未知の刺激に目がチカチカして意識がぶっ飛びそうになった。
けど、それ以上を知りたいとは思わない。
じゃあ、道隆に?
想像がつかない…
やっぱり俺はネコじゃない
「さてと…俺は行くが…来週、来いよ?来なかったら…分かってるよな?」
「何する気?」
「なんだろうな。逃げてみれば分かる。おすすめはしないが気になるなら逃げてみろ」
「実継…あまりいじめちゃいけないよ?あまり大雅に構うと宵くんが泣くよ」
「宵も連れてくるからいい。なんだかんだで俺以上に容赦ないからな、あいつは」
「なっ…それって師長…。なんでそんなに親しいんだか知りませんけど、見せれませんって!」
「おまえの意見は関係ない。
あー朱雀、週末にまた宵と紫苑に会いに行く。奥さんによろしく。じゃあ、お疲れ」
「分かった。今日は助かったよ。ありがとう。また週末に。お疲れ」
なごやかに話した後、内視鏡室から去っていく祖父江と、のほほんとしながら祖父江を見送る瀬谷を涼木は眺め、来週を想像して涼木は嘆 くことしか出来なかった。
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