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道くんと大雅
奈南が宵と祖父江をうらやましがりながら2人を見送ったことなど知らない涼木はようやく内視鏡室から解放されて逃げるように病院を飛び出し、そのまま電車に乗って学生街へと繰り出した。
目的は可愛いあの子に会うためー
アパートの角部屋の呼び鈴を押すとしばらくして中から何も知らない相馬が嬉しそうな顔をして涼木を出迎えた。
「いらっしゃい大雅。入って」
「うん。あーこれ、レモン?」
相馬に促されて靴を脱ぎ、リビングにあがるとアロマオイルのいい香りがただよっていた。
「うん。集中力アップと免疫力アップのために。体調崩しやすい時期だから気をつけないと」
「道はすごいなぁ」
「大雅だって。遅くまでお仕事お疲れさま。急患?」
「まぁ、そんなとこ」
その急患、俺。
で、こっ恥ずかしい診察と治療を受けてきたなんてかっこわるくてとてもじゃないけど言えない。
その上、泣き散らかしてきたなんて…
「ごめん、約束遅れて」
涼木はベッドの端に座り、相馬に遅刻を謝った
「いいよ。気にしない。おかげで勉強はかどったから」
「道はいい子だな…本当」
「褒めてもなんにも出ないよ?悪い気はしないけど」
「道、ハグしていい?」
「え?どうしたの?いつもなら突然ガバーって来るのに」
「いや、道の意見も大事だよな…と思って」
「はい」
相馬は両手を出してハグを待ち
「道〜」
いい匂い…道の匂いとアロマが混ざって落ち着く…癒される
しばらく涼木が相馬を堪能していると相馬が首を傾げた
「抱かないの?」
「え?」
「だっていつもなら会って1分もしないうちに挿れてくるでしょ?だから変だなぁって」
「う…ご、ごめん。今まで俺ひどかったよな?痛かったろ?」
涼木は相馬を心配し、相馬の尻を撫でた
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