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さーちゃん

携帯を握りしめている北斗は涼木の訪室に喜んだ。 「涼木、いいとこきた!」 「え?」 「いま、瀬谷先生呼んだとこ。さーちゃんの興奮がおさまらないから薬がいる。押さえつけるの手伝って」 「分かりました。この間どっちでしたっけ?」 「ちゃんと情報収集してから仕事入ってくれ。右!」 「すみません。さーちゃん!右向けるよ」 「んぁーーゃーっ」 「はいはい、嫌だね?ごめんよっと…足に乗るよ」 ガラっ 「待たせたね。沙和、またやってしまったのかい?ちょっと落ち着く注射を打とう。さぁ、頑張れ」 「んっん゛ーーっっっ」 「よしよし、おしまい。痛かったね。2人ともいいよ。後は面倒みる。針だけ頼むよ」 瀬谷が使用済みの注射器を乗せたバッドを西に渡すと、沙和はすぐさま起きあがり瀬谷に抱きついた 「すみません、お願いします。涼木、行くよ」「あ、はいっ、お願いします」 2人は廊下を歩きながら会話した 「しっかし…対応難しいですよね、彼」 「言葉はしっかり分かってるけど、カタコトぐらいしか喋れないからね。たぶん精神的なものらしいけど…確かにコミュニケーション取りにくい子の対応は難しいな」 「先生、1人で大丈夫ですかね?」 「さーちゃん、先生には心開いてるからね、今から先生にいじってもらってスヤスヤとおねんねタイム入るさ」 「夕食来れるかな…」 「抱っこして連れて行きな。抱っこ好きだから」 「了解です。じゃ、俺ちょっと巡回してきます。おつかれさまでした」 西にあいさつし、涼木は廊下を歩いていった

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