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師長、ピンチ

リカバリールームへ来ると興奮した未羽と疲弊した佐渡が睨みあっていった。 「大丈夫だから、診察しないっ」 「だから、熱が下がってないからきちんと診察させてほしい」 「いやーっ」 その状況に宵は紫藤を見 「ずっとこんな感じですか?」 「ええ。無理矢理やろうにもケガをさせる可能性があるので厳しくて…」 「そうですか…こんばんは。未羽くん。隣、いいですか?」 宵は一言断りを入れて未羽のベッドにちょこんと腰を下ろした。 未羽は宵のその格好に驚き 「んぇ?師長さん?なんで?服…一緒」 「未羽くんと千歌くんと一緒です。嫌々ですが入院させられました」 「え…。大丈夫、ですか?」 「分からないです…。逃げたいですけどそういうわけにもいかないので辛いです」 「可哀想…」 「ありがとうございます。僕も頑張るので未羽くんも頑張れますか?」 「やだ!」 「え…」 即答する未羽に宵はうろたえ、佐渡と紫藤を見上げた 「頑固でな、そいつ」 「ずーっとこの調子ですから」 「どうしたらやらしてくれるんだ?未羽?」 「だって、昨日もゆびぶじしたもん!なんで昨日診ないの!?」 「昨日は解しただけで奥まで診れてないんだ」 「えーと…これって?」 「未羽は男性ホルモン補充をしているので前立腺に影響が出てるかもしれないんです。過度に痛がるのもその影響かもしれないので調べたくて…しかし、拒否が強くて。あ…!未羽、師長が寝れるようにちょっと場所開けて」 「え?う、うん…それくらいなら。はい」 「師長、寝転んでください」 「はい?」 「未羽、師長さんも今から診察頑張るから未羽も頑張りなさい」 「…紫藤…先生……嘘、ですよね?」 「…う〜…師長さん頑張るなら頑張る」 「はい、そうと決まったら師長診ますよ。昨日の注射と一緒です。師長、頑張って」 グイグイくる紫藤に気圧され宵は、オロオロと周りを見渡した

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