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ご機嫌うたくん
後は…うた、と…
未羽は熱だし、千歌は絶食だし…
他は…ちょっと面倒だけど、部屋食か、、
考えごとをしながら病室エリアへと戻ってくると点滴スタンドを押した宵が実継とともに部屋から出てきて、涼木は思わずファイティングポーズをとった
「な、な?」
「どうしたんですか?涼木」
「部屋から出てきてどうするつもりですか?」
「え…ねぇ、実継さん?僕ってベッド上または室内絶対安静でした?」
「いや、まだそんな指示は出ていない」
「じゃあ、なんで涼木はそんな質問を?」
「え、いや…だって」
「さすがに俺たちも業務真っ最中は襲わない。俺はいったん外出するが宵は食堂に行く」
「食堂、出てきてくれるんですか?」
「もちろん。周防も誘って行きますよ?由宇くんはまだちょっと熱が下がったところだから誘いませんけど…」
「えと、ありがとうございます。助かります」
「何を言ってるの?基本みんなで食べるのが病棟のルールでしょう?」
「ですね。じゃあ俺、うたを呼んできます」
「はいね」
宵と実継と別れ、涼木はうたの部屋へと入り
「うたー?」
「たいがーっ」
涼木が入るなりうたは涼木に飛びつき、涼木はよろけて尻もちをついた
「おーっと。て〜っ。うたぁ」
「あれ?ひっくり返るなんて珍しいね」
「危なかった!おまえ、ケガしてないか?」
「うんっ」
「うんじゃなくてごめんなさいは?」
「ごめんなさい、たいが」
「気をつけような?病院でケガしたらなんか悲しいからさ」
「分かった」
「よし、じゃあ食堂行くか」
「うんっ、今日のメニューは何?」
「ん〜?確か、シチュー」
「やったぁ」
「カレーじゃなくてシチューだぞ?」
「シチュー好きだよ。パンにつけて食べるの好きなんだっ。おとも好きだよ」
「ご機嫌だな?うた」
「うんっ、もうおしり痛くないもん」
ニっと歯を見せてうたは笑った
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