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むーちゃん 検査されて切れる
雅宗が処置ベッドに横になるとすぐさま佐渡が雅宗の足に乗り、ほぼ同時にベッドの頭側に実継が乗り雅宗の頭と手を固定すると瀬谷が検査の体勢に入った
「さぁ、雅宗。検査をするから少し顎をあげて」
「…ひ。やっぱりいややっ助け…って、あんたらガチガチに固定しすぎやって!そんなん余計に怖いやんっ。しー先輩たーすーけーてー」
「彼は帰ったでしょ!また明日仕事だし、ちゃんと来てくれます。そうしたら頭撫で撫ででも、ご褒美スイーツでもなんでもしてもらったらいいですっ」
「怖いねぇ…魔王さまがお怒りだからさっさと検査をしよう、雅宗。まだ涼木が控えてるし」
「ほんなら、涼木くんを先やってや!先輩やから順番譲るわ」
「彼に順番譲ったところでやられることには変わりが無いことに気づいているかい?雅宗。逃れられないからね」
「うぐ…」
恐怖に目を閉じる雅宗の鼻に瀬谷は綿棒を突っ込み、突っ込まれた雅宗は叫んだ
「んぁああーっ痛いぃーっ」
「目を開けれるかい?雅宗。目を閉じると感覚が研ぎ澄まされるから開けていた方がいい」
「いややっ怖くてよぉ、見んわ!」
「強情だねぇ、まったく…。はい、反対」
「あかーーんっ!どアホが何しくさっとんねんっ!両鼻やるとか鬼やろっあんたっ」
「恐ろしい言葉つかいだね」
「すみません…瀬谷先生。教育しなおしますね」
申し訳無さそうに宵は瀬谷に頭を下げた
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