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ヘタレくん 2
実継の指を見て涼木は唇を震わせ
「い、嫌です」
「それが通用するとでも?」
冷たい口調の実継にひるみ、宵に助けを求める視線を送ると宵は涼木に微笑み
「恥ずかしいことはないです。脱ぎなさい、大雅。痛いだけじゃなくて気持ちいいもしてもらえます。怖がらずに実継さんに身を委ねて」
期待していた反応がもらえず涼木は呆然とし
「助けてくださいよ…嫌がってんだから」
「患者の子どもたちは嫌でもなんでもやられています。おとなのあなたがやれないって言うのはちょっといかがなものかと?」
「あの子たちは治療で」
「お前もだろ。仕方ない…縛るか?」
「賛成です」
「珍しいな。拘束反対派の宵が賛成だなんて」
「大雅は意気地なしです。自ら動けないならやむを得ません。あ、でも紐がありませんよ?」
「取ってくる。逃げるなよ?大雅。逃げたら処置1に連れていくからそのつもりで」
「あの椅子に座りたかったらわざと逃げるのもいいですよ?許します。実継さん、行ってらっしゃい」
この2人は何を言っているんだ…
こんなことなら、さっき脱いでおけばよかった、、
涼木は後悔したが時すでに遅しだった
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